『できない相談』/森絵都(ネタバレ注意)
前回のカラフルに引き続きまた森絵都さんの本。
これは意図した訳ではなくて、作者の名前は見ていなくて、なんとなく面白そうだな〜と思って買った本が森絵都さんだったという偶然!
読み終わった後に気づいて、わぁ〜!森絵都さんだったのか!ってなった。
日常の中のちょっとしたイヤ〜な場面がたくさん集まった短編集。
日常の一部というより、なんか日常の隙間って感じがした。
あるよねこういうの〜っていう対人での嫌な場面。
取り立てて議論するほどのことでは無いかもしれないけど、こういうことの積み重ねが対人関係においてめちゃくちゃ大事なんだよな、とか、なぜか人ってこういうこだわりあるよな、とか、正論だけどなんか好きになれない、みたいな、一言で表せないような微妙な立ち位置にいる嫌な事たち。
印象に残ったのは「満場一致が多すぎる」と「絆について」。
〇満場一致が多すぎる
矛盾。
あれを思い出した。正直者だけが渡れて嘘をついたら殺される橋の逸話。
死ぬためにこの橋を渡るって言った人を殺すべきか渡らせるべきか分からなかったっていう。
この逸話なんだっけ、って思って調べたけど出てこなかった。
なんのやつだっけ。もうちょいちゃんと調べてみよう。
知っている人いたら教えてください。
〇絆について
謝罪会見にしては堂々としていて、こういう人間私は好きではないけど、ここまでくると振り切っててもはや清々しいしエンターテイメントとして見れる。
(不倫に謝罪会見が必要なのか否かという点はここでは考えない)
「セックス以上の関係」の例がたくさん出てきたけど、私の価値観では、え?!そんなのもセックス以上になるんですかい?!と。
体の浮気と心の浮気を分けて考える人の感覚だとこうなのかな、と思った。
どこからが浮気か議論とかあるけど、人によってセックスの価値も結構違うから結論が出ないのかな、と。