misato-2’s diary

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『モテたい理由』/赤坂真理

 

時々、自分の性格の悪さのせいかクスッと笑ってしまうような本だった。

 

モテる、異性ウケ、男女の違い、ファッション、ライフスタイル、女の幸せ、成功ルート…

 

 

ファッション雑誌は服だけを紹介しているわけではない。

その裏に隠れた人々の憧れや理想、フェミニズムの移り変わりを写している。

 

”着せ替え劇場”は私も雑誌で見たことがあり、服というよりストーリーに憧れを抱くタイプの私は特にこのコーナーが好きだったが、この本での解説を読み、雑誌製作者の意図的か無意識的か分からない女性心理へのアプローチを思いきり受けていたのだと知って悔しかった笑

 

 

また、この本が書かれたのが2007年のことで、男女感やフェミニズムに関して現在とは少し感覚が違うところがあるが、おおよそ変わらないと感じた。

 

現在は、男女平等やLGBTが注目され女性らしさ男性らしさが薄まってきている側面もあるように思う。

 

女性として、男性としての本能的な欲求(承認、性的、モテたいとか男受けしたい玉の輿に乗りたい)が薄れた(隠された)ために、この本で書かれているような欲求や本音が見えづらくなっているのだろう。

 

しかし、これらの欲求は無くならない。およそ人の心に無意識的に残り続けているが、この社会風潮によって隠されることで本人でも気づいていない場合があるのだろう。

 

だからこの本を読んだとき、あぁたしかにこんな欲求欲望が自分の中にあるな、とそこで初めて気づかれされる場面もあった。決して綺麗な欲求ではないかもしれないが、こういうところが人間の”人間らしさ”なのだと思う。

 

今の時代、バッシングを受けそうな内容もあるが、この時代だからこそ人々に読んでほしいと思った。

 

昭和時代の男尊女卑のような考え方と何が違うかというと、この本に書かれている事はほとんど先入観や固定観念ではない事実ということだ。

 

絶対と言い切れるものばかりではないのだが、ああそういう感覚もあるよねと頷けてしまう。なかなか受け入れたくないような本音だ。

 

時代の男女観が変化していったときにまた読みたい。